老健(介護老人保健施設)に履歴書を出したいけど、志望動機がなかなか書けない……。そんな方に向けて、老健への転職に使える志望動機の例文を7つ紹介します。例文は、老健から老健に転職、特養や有料老人ホームなどのほかの施設形態から老健に転職にも対応しています。

老健の志望動機の例文集を今すぐみたい方はこちら

老健(介護老人保健施設)ってどんな施設? ほかの施設との違いは?

介護老人保健施設の主な特徴。老健の目的は「利用者の在宅復帰を支援する」こと。多職種連携が基本でリハビリ専門職と一緒に働く。医療的な措置やケアを学べる

老健に転職するためには、まずは老健がどんな施設なのかを理解しておきましょう。

志望動機を書くうえで知っておきたい老健の特徴を紹介します。

1.老健は「利用者の在宅復帰を支援する」施設

老健は、病院を退院した利用者さん(要介護1以上)にリハビリや機能改善訓練を行い、在宅復帰に向けた自立支援支援するための施設です。

特養や有料老人ホームは多くの利用者が終身利用・長く生活する場として入居することに対して、老健に入所している方の場合は在宅復帰が前提となっているため、入所期間が原則3~6ヵ月と短く設定されています(老健にはデイサービスやデイケアを実施している施設もあります)。

ただし、最近では、在宅復帰ができない方の看取りを老健で行うケースも増えてきているので、そのことも頭に入れておきましょう。

2.多職種連携が基本で、リハビリ専門職と一緒に働く

老健では、介護職、医師、看護師、リハビリ専門職、薬剤師、栄養士、歯科衛生士、ケアマネジャー、生活相談員などの多職種で連携することが求められるため、コミュニケーションスキルも重要視されます。

多職種連携が必要な理由は、在宅復帰をしても利用者さん自身が可能な限り自立した生活を送れるようにするため、家庭環境や身体の状況に合わせた個別のリハビリプログラムを提供するからです。

「PT」「OT」「ST」とは?

介護施設には介護職、看護師以外にもさまざまな職種の人が働いています。なかでも、リハビリ専門職として働いているのが「PT」「OT」「ST」です。それぞれ、どのような役割を担っているのでしょうか。

PTとはPhysical Therapistの略語で、理学療法士のことを指します。病気や怪我などで運動機能が低下した方に対してリハビリを行います。

OTとはOccupational Therapistの略語で、作業療法士のことを指します。病気や怪我などで障害や体が不自由になった方に対して、日常の動作や作業を通してリハビリを実施します。

STとはSpeech-Language-Hearing Therapistの略語で、言語聴覚士のことを指します。聴覚や言語、コミュニケーションに困難を抱えている方に対して、原因や経過を考慮してリハビリや訓練を行います。

3.医療的な措置やケアを学べる

医師・看護師の指導のもと、介助や支援を行う機会が多いため、医学的な根拠のある知識・技術を身につけることができます。

常勤で働く医師や看護師にわからないことを質問したり、相談したりできる環境が整っているのが老健の特徴だといえます。

老健に採用される志望動機のポイント

老健に応募する際の志望動機のポイントを解説します。

志望動機は3つの要素で構成する

志望動機は、履歴書に書く際も、面接で答える際も3段構成で考えるとまとまりやすくなります。

  • 結論:なぜその施設に入職したいのか
  • 経験(きっかけや根拠):どのような経験から、その施設で働きたいと思ったのか
  • 入職後のイメージ:入職後、その施設でどのような活躍をしたいか

この3段構成で志望動機を作れば、採用担当者に、「なぜその施設で働きたくて、どんな活躍をしたいのか」をわかりやすく伝えることができます。

※志望動機の詳しい書き方はこちらをご覧ください『志望動機を書くときの3つのポイント

老健の志望動機を書く際のポイント

老健の特徴を踏まえた、志望動機を書く際のポイントを2つ紹介します。

介護老人保健施設の志望動機のポイント。キーワードは「自立支援」。多職種連携への意識をアピールできるとよい。

1.キーワードは「自立支援」

志望動機に盛り込むとよいキーワードとして挙げられるのは「自立支援」です。

老健では、リハビリスタッフが日々のリハビリや機能訓練を行い、介護職がそれらを利用者さんの日常動作の中に取り入れるサポートをします。

老健に入ることで自立支援のスキルを磨きたい、利用者さんが元気に自宅へ帰れるように支援したいといったことを志望動機に盛り込めると良いでしょう。

2.多職種連携への意識をアピールできると◎

老健は多職種連携が重要視されるので、コミュニケーションスキルを磨きたい、もしくは医療・看護の知識を吸収したいという意欲をアピールできると採用につながりやすくなります。

【状況別】老健の志望動機例文集

介護老人保健施設の志望動機をチェック

ここからは、志望動機の例文集を紹介します。

老健から老健への転職、ほかの施設形態からの転職どちらにも対応しているので、あなたの状況に合う志望動機例が見つかりますよ。

1.老健から老健に転職

私は「多職種での積極的な連携で在宅復帰支援をする」という理念に強く共感し、貴施設を志望いたしました。

これまで介護老人保健施設に勤め、介護スタッフの医療・看護知識の向上の必要性を感じています。自らセミナーや勉強会に参加したり、職場でも看護師に積極的に質問をするようにしてきました。それらの知識を活かしてステップアップしたいと考えています。

貴施設は、介護スタッフも医療・看護の知識を身に着け、チームケアの意識が非常に高いと伺いました。チームリーダーをしていた経験も活かして、ご利用者様それぞれに合わせたケアができるよう、介護職として貢献していきたいと考えています。

2.特養から老健に転職

貴施設で働きたいと考えた理由は、ご利用者様の在宅復帰という望みを叶えたいと考えたからです。

私はこれまで特別養護老人ホームで約8年間勤務してきましたが、担当した多くのご利用者様が言っていた「やっぱりお家に戻りたい」という言葉がきっかけで、自立支援にかかわりたいと考えるようになりました。住み慣れた家で生活したいというという望みを叶えるためには、短期間で集中的にリハビリをしたり、在宅復帰を想定したケアが必要だと考えています。

看護師やリハビリ専門職の方とも協力しながら、在宅復帰率の高い貴施設で、ご利用者様の自宅復帰後の生活を見据えた自立支援をサポートしていきたいと考えています。

3.有料老人ホームから老健に転職

私が貴施設を志望したのは、ご利用者様お一人おひとりに合った質の高いサービスを提供したいと思ったからです。

在宅復帰というご利用者様の明確な目標があり、その実現のために多職種で連携する働き方は、前職の有料老人ホームと比べてより一層、技術を向上させたり知識を深めたりすることができると感じました。

貴施設は、ご本人とご家族の希望に可能な限り答えようと、ケアマネジャー、介護スタッフ、リハビリスタッフ、看護スタッフで会議を重ね、ご利用者様それぞれに合うプログラム作りをしています。これまでの介助業務に加えてリハビリのサポートにも積極的に取り組み、医療スタッフとも連携の取れた自立支援を実現していきたいです。

4.デイサービスから老健に転職

デイサービスに勤務するなかで、さらに介護技術や知識を深めたいと思い、貴施設を志望いたしました。

デイサービスでは、主に介護予防の観点でケアやレクリエーションを行ってまいりましたが、介護職としてさらにスキルアップするためには医療・介護双方の観点で自立支援を学べる環境で働きたいと考えるようになりました。さらに、ご利用者様の日常生活の一部だけではなく全体を支援することができ、介護職として成長できると思っています。

貴施設では、医療職、リハビリ職、介護職で連携し、高い在宅復帰率を実現しています。デイサービスで学んだコミュニケーション力も活かしながら、技術力を高めて行きたいと考えています。

5.グループホームから老健に転職

貴施設を志望した理由は、リハビリや機能訓練によって認知症の予防ができると考えたためです。

私はこれまで6年間、グループホームに勤務してまいりましたが、担当したご利用者様の中に、脳卒中や骨折などで活動量が減ってしまったことがきっかけで認知機能が低下した方がいました。もし適切なリハビリを受け、元通りに近い日常生活を送ることができたらと考えると、介護老人保健施設の持つ役割は非常に大きいと感じています。

グループホームで培った傾聴力を活かし、「すべての生活活動がリハビリテーションになる」を掲げ、在宅復帰後の生活を見据えたケアを実践している貴施設で働きたいと思い、志望いたしました。

6.訪問介護から老健に転職

私が貴施設を志望したのは、訪問介護員として働くなかで、より多くの方の在宅復帰を支援したいと考えたからです。

訪問介護のご利用者様のなかには、自宅で過ごすことが難しくなり、結果的に施設入居という選択肢を選ばざるを得ない方がいらっしゃいました。ご本人もご家族も望んではいなかったので、私としてもそれは非常に残念に感じました。

貴施設はリハビリの質も高く、自宅での生活を想定した自立支援に取り組まれています。訪問介護で学んだ、ご利用者様それぞれの自宅での生活をイメージしながら日々のケアに取り組みたいと考えています。

7.介護未経験で老健に挑戦

私が介護職に興味を持ったのは、祖父が介護老人保健施設に入所したことがきっかけでした。

祖父は脳梗塞で倒れて右半身不随になり、病院を退院後、老健に入所しました。リハビリスタッフ、介護スタッフの方がリハビリや介護を行ってくださったおかげで、祖父は半年後に自宅に戻ることができました。家族としても、定期的に面会に訪れる中で、祖父の右半身が少しずつ動くようになり、表情も明るくなっていく様子を見るのが楽しみでした。

介護職として貴施設で働かせていただけるのであれば、祖父のように在宅復帰を目指す方の力になりたいと考えています。研修などにも積極的に参加し、スキルや知識を身に就けていきたいと思います。

キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーから一言

履歴書に書く際も、面接で答える際も、基本的には「なぜその施設に入職したいのか」「どのような経験から、その施設で働きたいと思ったのか」「入職後、その施設でどのような活躍をしたいか」の3つの要素をまとめると、採用担当者に志望度の高さが伝わりやすくなります。

例文を参考に、自分のこれまでの経験も踏まえた志望動機を作成してみてください。