いすに座って、よい姿勢をとる体操です。支援者は、脳の健康にもつながる「正しい姿勢」の大切さを参加者に伝えながら行いましょう。
参加人数、所要時間、効果など
- 参加人数
- 1人~
- 所要時間
- 5~10分
- どこを使うか
- 体、頭、対人
- 効果
- 脳の健康促進
- 腹筋の強化
- 健康寿命を延ばす
用意するもの
- タオル
- 踏み台
- 足が床に着かない人のため
体操のやり方
隊形
支援者から一人ひとりが見える位置でいすに座る。
【導入】
やる気のある生活を続けるには、正しい姿勢が大事なことをアピール。
脳が元気に働くには、頭(脳)が体にまっすぐのっていることが大切だそうです。みなさん、しゃんとした姿勢ができていますか?
よい姿勢を実感してもらい、さらに意識できるように説明。
昔から背すじを伸ばすように言われますが、いすに寄りかからないその姿勢が脳のためにもよいのですね
いったん前かがみになって姿勢を直すコツを伝える。
やってみましょう。おじぎをしておしりが背もたれに当たったら、背中を立てましょう。このように深く座ると、しゃんとする姿勢ができますよ
タオルを使う方法もあります。丸めたタオルを背もたれの近くに置いて、その上におしりをのせると、背すじが伸びます
一人ひとりの姿勢を確認。足元が浮いている人には踏み台を置く。
深く腰かけると足が浮いてしまう人は、低いいすに交換するか、しっかり床を踏めるように踏み台を入れましょう
【まとめ】
姿勢で腹筋が鍛えられるメリットを伝えて意識してもらう。
よい姿勢がくずれてしまうのは、腹筋が弱くなっていることも理由のひとつです。毎日数分でも姿勢をよくすると、腹筋のトレーニングになりますよ。体操の始めなどにも意識しましょう
POINT
日頃から、椅子には浅くかけず、深く腰かけてもらいましょう。体操やレクなどで、いすに座る機会があるときには、声をかけて姿勢を意識してもらうのもよいでしょう。
アドバイス「こんなときは…」
よい姿勢が寿命を延ばすことを伝えていく
すでに骨盤が寝てしまっている人はこの姿勢はなかなかとれません。しかし、よい姿勢ができなくても、長く同じ姿勢でいることや、寝てばかりや座りっぱなしの生活が脳をぼんやりさせ、やる気が出なくなることはしっかりと伝えたいもの。
簡単な姿勢保持やちょっとした運動がロコモティブ・シンドローム(運動器症候群)対策となり、生活機能の低下を防ぎ、健康寿命を延ばすことを発信しましょう。
監修/杉浦史晃
※本記事は『もっと笑顔を引きだす!ユーキャンの介護レクリエーション春夏秋冬』(ユーキャン/2014年10月27日発売)の内容より一部を抜粋・再編集して掲載しています