介護レクリエーション「我が家の1日」

家庭での日常動作の確認をしながら、全身運動ができるレクリエーションです。家庭における1日の動きの中から、3つの主な用事(掃除をする、洗たく物をたたむ、食事の用意をする)をやってみましょう。

参加人数、ねらい

参加人数
数人のグループで
ねらい
  1. 家庭での仕事を少しずつ思い出しながら行う
  2. 人とのふれあいを楽しみ、気分転換を図る
  3. 移動してゴミを集めることで全身の運動になる

用意するもの

新聞紙
ビニールテープ
ホウキ、チリトリ
バケツ
湯のみ
数個
急須
ポット
シーツ、フェイスタオル、ハンドタオル、バスタオル、タオルケット
数枚ずつ

楽しむためのポイント

  • 自宅に帰っても不自由を感じないように、作業を思い出しながらやってみる
  • ゆっくりでよいので、正確に行うようにする

レクリエーションのやり方

家庭での日常動作を取り入れたレクを3つ紹介します。

【レク1】お掃除しましょう

掃除の範囲を決め、ビニールテープなどを床に貼って区切る。

介護レクリエーション「我が家の1日」レクリエーションの流れのイラスト(1)

広さに応じてフロアー全体を使ってもいいし、少しせまくして8〜10mの円形、もしくは4.5畳ぐらいの大きさとする。

新聞紙を丸めてゴミを作り、適当に散らしておく。車椅子につかまって立つ。車椅子を杖の代わりに押しながら、短めのホウキ(室内用ホウキ)を使ってゴミを集める。

1ヵ所に集めてチリトリで取ってもいいし、1つずつ拾ってバケツに入れてもよい。1人ずつ行う。

【レク2】洗濯物をたたみましょう

タオルケット、シーツ、フェイスタオル、ハンドタオルなどを雑然とテーブルの上に山積みにしておく。

介護レクリエーション「我が家の1日」レクリエーションの流れのイラスト(2)

数人でテーブルの前に行き、車椅子または立位でそれらをたたんでいく。1枚ずつたたんで、同じ大きさのものをそろえて、重ねておく。

大きいものは、ゆっくり腕を伸ばしたり工夫しながらたたむようにする。

全部終わったら、きれいにたたんであるかみんなで見る。競争ではないので、ゆっくり正確にたたむことを心がける。

【レク3】お茶にしましょう

テーブルの上に、お客様分の湯のみ、ポット、急須を用意する。

介護レクリエーション「我が家の1日」レクリエーションの流れのイラスト(3)

ポットから急須にお湯を注ぎ、各々の湯のみにお茶を入れてお友だちの前に置く。お湯が熱いので、そばに介助者がつくようにする。

【著者からアドバイス】介助のポイント

  1. 転倒したりお湯をこぼす恐れがあるので、必ず介助者がつくようにします

編著者/原田律子

※本記事は『高齢者も楽しい 車椅子でできる健康体操&レク』(いかだ社/2005年3月12日発売)の内容より一部を抜粋・再編集して掲載しています

書籍紹介

高齢者も楽しい 車椅子でできる健康体操&レク

出版社: いかだ社

原田律子(編著)
車椅子に乗り始めの「初期」から、日常生活の動きができる「中期」、かなり乗り回せる「回復期」まで、段階を追って日常生活を取り戻すための健康体操とレクリエーションを22種類紹介します。運動のねらいや介助のポイントなども明記。機能回復に役立ち、毎日無理なく楽しめます!

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  • 原田律子

    日本リハビリテーション専門学校、日本福祉教育専門学校、多摩リハビリテーション学院、関東リハビリテーション専門学校で、体育理論と実技を指導した。中学校1級、高校2級保健体育教諭教員免許、スポーツテスト判定員(日本体育協会)/応急手当普及員(東京消防庁)/日本陸上競技連盟A級公認審判員。故人。

    原田律子のプロフィール

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