高齢者、介護施設のレクリエーション「反復練習あれこれ」(高齢者も楽しい車椅子でできる健康体操&レク)

介護レクリエーション「反復練習あれこれ」

足の上下運動と体のひねりを取り入れた体操で、筋力アップトレーニングをしましょう。座位バランスの訓練にもなりますよ。

参加人数、ねらい

参加人数
1人から
ねらい
  1. 反復運動を行うことにより筋力をつける
  2. 座位バランスの訓練になる

用意するもの

ボール
ソフトボール程度の大きさ
風船
ひも
50cm
ガムテープ
ガムテープを使って、風船にひもをつけておく。「体操2:風船キック」で使用する

介護レクリエーション「反復練習あれこれ」で使用する風船のイラスト

楽しむためのポイント

  • 麻痺がある人も、麻痺側の手で少しずつ頑張ってやってみる
  • 動きの速度も、遅い動きから早い動きへと進めていくようにする
  • 反復練習は難しいので、はじめはゆっくり行う
  • 1つの動作を根気よく行うよう心がける
  • 能力に応じて簡単なものから難しい方向へと段階をつける

体操のやり方

足の筋力アップや座位バランスの訓練につながる体操を3つ紹介します。

【体操1】足の上げ下げ

「1・2」で右太ももを右手で叩き、「3・4」で左足をまっすぐ伸ばす。

「1・2」で左太ももを左手で叩き、「3・4」で右足をまっすぐ伸ばす。これを何回か反復する。

介護レクリエーション「反復練習あれこれ」レクの流れのイラスト[1]

【著者からアドバイス】介助のポイント

  1. 慣れてきたら、背もたれのないところに座って(ベッドの上など)、毎日やってみましょう
  2. 背すじを伸ばし、お腹に力を入れて行いましょう
  3. まっすぐ伸ばすのが無理なら、上げられる高さまでで行ってください

【体操2】風船キック

風船にひも(50cm)をつける。ひもを片手で持って前に伸ばし、右足でポーンと風船を蹴る。次に左足で蹴る。

はじめはひざ下で蹴ってもよいが、慣れてきたら爪先で蹴るようにする。だんだん高く蹴るようにしてみる。

5~10回蹴って1セット(回数を重ねるうちに、蹴る回数を増やしていく)。

介護レクリエーション「反復練習あれこれ」レクの流れのイラスト[2]

【著者からアドバイス】介助のポイント

  1. ひもは片手で持ってもいいし、両手でもよい。片手の場合は左右交代して行う。自分で持てない場合は介助者が持ってあげてください
  2. 腕が上がりっぱなしなので、ときどき手をぶらぶらさせたり、肩の上下運動などを行いましょう
  3. 筋力が付いてきたら、風船の代わりにボールを使ってやってみましょう(バレーボールなど重さのあるもの)

【体操3】体をひねってボール転がし

両手でボールを持ち、お腹→腰→背中へと、コロコロとボールを転がしていく。

右回り、左回りとやってみる。

介護レクリエーション「反復練習あれこれ」レクの流れのイラスト[3]

次に、上体を曲げて両手でソフトボールを持つ。すね→ふくらはぎに沿ってボールを転がしていく。右回り、左回りとやってみる。

介護レクリエーション「反復練習あれこれ」レクの流れのイラスト[4]

【著者からアドバイス】介助のポイント

  1. 前に倒れないように注意しましょう
  2. ボールを落としたり気分が悪くならないように、介助者はボールを拾ってあげたり、顔色(貧血)をよく注意して見ましょう

編著者/原田律子

※本記事は『高齢者も楽しい 車椅子でできる健康体操&レク』(いかだ社/2005年3月12日発売)の内容より一部を抜粋・再編集して掲載しています

書籍紹介

高齢者も楽しい 車椅子でできる健康体操&レク

出版社: いかだ社

原田律子(編著)
車椅子に乗り始めの「初期」から、日常生活の動きができる「中期」、かなり乗り回せる「回復期」まで、段階を追って日常生活を取り戻すための健康体操とレクリエーションを22種類紹介します。運動のねらいや介助のポイントなども明記。機能回復に役立ち、毎日無理なく楽しめます!

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  • 原田律子

    日本リハビリテーション専門学校、日本福祉教育専門学校、多摩リハビリテーション学院、関東リハビリテーション専門学校で、体育理論と実技を指導した。中学校1級、高校2級保健体育教諭教員免許、スポーツテスト判定員(日本体育協会)/応急手当普及員(東京消防庁)/日本陸上競技連盟A級公認審判員。故人。

    原田律子のプロフィール

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