高齢者、介護施設のレクリエーション「2人で仲良く健康体操」(高齢者も楽しい車椅子でできる健康体操&レク)

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」

介助者が車椅子の人と向かい合って行う体操です。手を取りあったり、叩いたり、リズムにのって身体を動かしましょう。9つの体操を紹介します。

参加人数、ねらい

参加人数
2人1組
ねらい
  1. 手をつなぐことでスキンシップを図る
  2. 上肢の運動で、股関節や手首を強化する

用意するもの

水分補給用の飲みもの
ラップの芯またはタオル
音楽
カセット、CDなど

楽しむためのポイント

  • 前かがみになりやすいので、背筋を伸ばすように心がける
  • 車椅子だとやりにくいという人は、背もたれのある違う椅子を使ってもよい
  • 天気がいいときは、外に出てやってもよい。気分転換にもなる
  • はじめから早い反復はしないでゆっくり行う。少しずつ早くしていくようにする

体操のやり方

9つの体操レクリエーションをそれぞれイラスト付きで紹介します。

【体操1】両手をつないで揺らす

介助者と手をつなぎ、左右にゆっくり揺らす。

はじめは身体の幅くらいから。慣れてきたら左右に大きく揺らす。また、両手を広げたりしてみる。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[1]

【体操2】手を上げる

介助者が上げた手と同じ手を上げる。ゆっくりと数回行う。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[2]

【体操3】手のひらに両手を乗せる

手のひらを上にして両手を前に出す。介助者はその手の上に手のひらを乗せる。

次は介助者が手のひらを上にして、相手がその上に手のひらを乗せる。上→下→上→下とゆっくりくり返す。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[3]

【体操4】バンザイタッチ

相手と向かい合って介助者も椅子に座る。両手を上げてバンザイする。

相手の左手のひらと、介助者の右手のひらを合わせる。左手→右手→左手→両手など、いろいろ変えて行ってみる。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[4]

【体操5】ひざを揺らす

介助者はひざをついて相手の両ひざを持ち、ゆっくり揺らす(ゆする)。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[5]

【体操6】両手で引っぱりっこ

テーブルをはさんで向かい合って座る。両手をつなぎ、「い~ち(1)」で介助者がゆっくり手を引く。

相手は上体をテーブルに伏せるように両手を前に伸ばす。

「に~い(2)」で伏せた上体をゆっくり起こしながら手を引き、今度は介助者がテーブルに伏せる。

これを交互に、舟をこぐような感じでゆっくりと行う。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[6]

【体操7】片手で引っぱりっこ

テーブルをはさんで向かい合って座る。「【体操6】両手で引っぱりっこ」での運動を、今度は片手をつないでやってみる。

握手をするようにお互いの右手どうし(あるいは左手どうし)をつなぐ。「い~ち」「に~い」とゆっくり引き合う。

次に逆の手をつないで同様に。相手の疲れ具合を見ながら数回行う。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[7]

【体操8】顔を左右に向ける

最初は上体を起こしたまま、両手を広げてテーブルにおく。顔を右、左に向ける。

次に、両手を広げたままテーブルに上体を伏せる。顔を右に向けて10、左に向けて10、正面に向けて10数える。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[8]

【体操9】ラップ芯を持って腕を伸ばす

テーブルの上でラップの芯を両手で持ち、手前から少しずつ腕を伸ばしてすべらせていく。

腕が伸びきったら、手前に引いて元にもどす。

握れない人はタオルを使うとよい。丸めたタオルの上に両手を乗せ、すべらせる。1人でするのが難しければ介助者が手伝ってあげる。

介護レクリエーション「2人で仲よく健康体操」レクの流れのイラスト[9]

【著者からアドバイス】介助のポイント

  1. 痛みのない範囲でくり返します
  2. 力を入れないようにして行ってください
  3. 肩のマッサージをよく行いましょう
  4. 水分をこまめにとるようにします
  5. ときどき、深呼吸をしてもらいましょう
  6. 身体が動きにくいことはないかよくチェックします
  7. 急に回数を増やさないようにしましょう

編著者/原田律子

※本記事は『高齢者も楽しい 車椅子でできる健康体操&レク』(いかだ社/2005年3月12日発売)の内容より一部を抜粋・再編集して掲載しています

書籍紹介

高齢者も楽しい 車椅子でできる健康体操&レク

出版社: いかだ社

原田律子(編著)
車椅子に乗り始めの「初期」から、日常生活の動きができる「中期」、かなり乗り回せる「回復期」まで、段階を追って日常生活を取り戻すための健康体操とレクリエーションを22種類紹介します。運動のねらいや介助のポイントなども明記。機能回復に役立ち、毎日無理なく楽しめます!

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  • 原田律子

    日本リハビリテーション専門学校、日本福祉教育専門学校、多摩リハビリテーション学院、関東リハビリテーション専門学校で、体育理論と実技を指導した。中学校1級、高校2級保健体育教諭教員免許、スポーツテスト判定員(日本体育協会)/応急手当普及員(東京消防庁)/日本陸上競技連盟A級公認審判員。故人。

    原田律子のプロフィール

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