最近、心身の状態が衰えてきた……そんな方はもしかして「フレイル予備軍」かもしれません。連載第3回は、かわむらクリニック・川村明院長に、最新著書『奇跡のひざ裏のばし』(世界文化社)より、フレイル予備軍さん向けの体調改善ポーズ「椅子ドン」をご紹介していただきます。
フレイル予備軍さんの体の状態は?
このままだと虚弱状態であるフレイルになり、要介護の可能性がみえてくる――そんな瀬戸際に立っているのが「フレイル予備軍さん」です。
「フレイル予備軍さん」の体は次のような状態になっています。
フレイル予備軍さんにこそ、体調改善のためにひざ裏のばしが必要です!
ひざ裏をのばし、全身の機能を高めましょう。
「椅子ドン」のねらいと効果
「椅子ドン」は、ひざ裏と股関節をのばし、全身を動かすポーズです。
ひざ裏をのばして血流をよくするほか、股関節の前側ものばすことができます。
ねらいは、ひざ痛改善、腰痛改善、姿勢改善です。
椅子がガタガタしないように注意してくださいね。
【写真で解説】「椅子ドン」をやってみよう
それでは、「椅子ドン」のポーズを行う方法を解説していきます。
ひざが腫れたり痛んだりする場合は、無理をせず中止してください。
NGポーズ
川村先生のワンポイント・アドバイス
「椅子ドン」のポーズはいかがでしたか?
今回も、「ひざ裏のばし」について、よくあるご質問にお答えしていきますね。
Q.ひざ裏のばしをするのにおすすめのタイミングは?
一番のおすすめはお風呂上がりです。体があたたまっているので、のびやすくなっています。お風呂上がりが難しい場合でも、時間やタイミング(朝の散歩から戻ったら、など)を決めることで習慣にしてしまうといいでしょう。
Q.写真のように、ひざや背中がまっすぐにのびません…
ひざが曲がっていても、背中が曲がっていても大丈夫。できる範囲で無理をせずのばしていきましょう。ひざ裏がのびている実感があれば、少しずつひざや背中もまっすぐにのばせるようになります。
Q.ひざ裏のばしは、1日に何回やってもいいのですか?
頑張りすぎは禁物です。やりすぎると、関節に負担がかかる恐れもあります。1日1回か2回、それぞれ3分間ほど行えば十分です。1日に行う量を増やすよりも、体調が悪くない限りは毎日継続して行うことが大切です。
第4回は、フレイルさん、車椅子さん向けのケア「椅子ひざ裏のばし」をご紹介します。お楽しみに!
第2回「両手アオサギ」はこちらからお読みいただけます。
著者/川村明
素材提供/世界文化社
※本記事は『奇跡のひざ裏のばし』(世界文化社)の内容より一部を抜粋、再編集して掲載しています