多くの方が悩んでいる、ひざ痛・腰痛の症状緩和には、1日5秒からできる「ひざ裏のばし」が効果的です。『奇跡のひざ裏のばし』(世界文化社)の著者・川村明医師が、改善につながるポーズ「両手アオサギ」を詳しく解説します。
ひざ痛さん・腰痛さんの体の状態は?
悩んでいる方も多いひざ痛・腰痛。ひざ裏のばしをして、硬くなったひざ裏をゆるめることが、症状の緩和に繋がります。
「ひざ痛さん」「腰痛さん」の体は次のような状態になっています。
ひざ痛さんの場合
腰痛さんの場合
ひざ裏をのばし、硬くなったひざをゆるめることで
このような効果を得ることができます。
「両手アオサギ」のねらいと効果
「両手アオサギ」は、足裏アーチと内転筋に力を入れ、歩く練習になるポーズです。
ひざ裏をのばし、体幹に力を入れることで足裏のアーチと内ももに力が入るので、歩くための筋肉を鍛えることができます。

ねらいは、ひざが不安定な人の歩き方改善、腰痛改善です。
【写真で解説】「両手アオサギ」をやってみよう
それでは、「両手アオサギ」のポーズを行う方法を解説していきます。

長さ80cmほどのフェイスタオルと、硬式テニスボールをご用意ください。
ボールがない場合は、タオルのみでも大丈夫です。


ひざや腰が腫れたり、痛んだりするときは無理をせず中止してください。
【両手アオサギが難しい人向け】「片手アオサギ」をご紹介

両手を使えない方には、片手でできる「片手アオサギ」をお勧めします。やり方は次の通りです。
- タオルの端に結び目をつくり、足の指ではさむ
- 足と同じ側の手でタオルの端を持つ。反対の手は床につく
- 足を外側に開くようにしてひざ裏をのばす。
「片手アオサギ」を行うときは、フェイスタオルの長さが90cm以上あるとやりやすいですよ。
川村先生のワンポイント・アドバイス

「ひざ裏のばし」について、よくあるご質問にお答えしますね。
Q.ひざの痛みは、ひざ裏のばしでよくなりますか?
片ひざが痛い場合、まずはひざが痛くないほうの足からひざ裏のばしをしてください。ひざに痛みがあったり、腫れていたりする場合はひざ裏のばしをしないでください。
もし、痛みがあってもひざ裏のばしストレッチをして気持ちいい、または痛気持ちいいと感じる場合はしても大丈夫です。
ただし、無理は禁物です。また、回数を増やさず、1日1回~2回程度にしてください。
Q.ひざの手術をしていますが、ひざ裏のばしをしても大丈夫?
やってみて気持ちいいと感じるひざ裏のばしは、しても大丈夫です。ただし、痛みが出たら中止してください。
Q.足のむくみは、よくなりますか?
改善されますよ。ひざ裏をのばすと、まず血行がよくなります。ふくらはぎの筋肉がやわらかくなり、働きもよくなるのでむくみは改善されます。
第3回は、フレイル予備軍さん向けのケア「椅子ドン」をご紹介します。ご期待ください!
第1回の「壁ドン」はこちらからお読みいただけます。
著者/川村明
素材提供/世界文化社
※本記事は『奇跡のひざ裏のばし』(世界文化社)の内容より一部を抜粋、再編集して掲載しています