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高齢者レクリエーション「貯筋体操」

継続的に行うことで、衰えがちな筋肉を強化していきます。片マヒの人も、無理のない範囲で行い、筋力の低下を防ぎましょう。

参加人数、所要時間、効果など

参加人数
何名でも可
所要時間
15~20分
効果
筋肉の強化
筋力の低下を防ぐ

用意するもの

特になし

体操のやり方

体操する前の準備運動

深呼吸と足踏みをします。

  1. 鼻から吸って口から吐きます。深く吐くことを意識しましょう(2 回)
  2. 座ったまま元気よく足踏みをします(20 回)。「ドンドン」と音がするくらい元気よく行い、骨と筋肉、体全体にしっかり刺激を与えましょう。

①では、深く吸って深く吐きます。

介護レクリエーション「貯筋体操」イラスト[1]

体操

つま先上げとかかと上げの運動です(10 回)。

  1. かかとを床にしっかりつけて、つま先を引き上げます。少し停止させてからゆっくりとおろします。
  2. つま先を床につけたまま、かかとをできるだけ引き上げ、ゆっくりとおろします。
介護レクリエーション「貯筋体操」イラスト[2]

①では、つま先をできるだけ引き上げるのがポイントです。②とセットで行いましょう。歩くときに、つま先とかかとをしっかりと上げ下げして、すり足にならないようにし、転倒を防ぎます。

注意するポイント

つま先が、ひざより前に出ていることを確認します。片マヒの人は、転ばないようにスタッフに支えてもらって、健側の足を動かしましょう。

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足上げの運動です(左右3回ずつ)。

一方の足をしっかり床につけ、もう一方の足を引き上げて、まっすぐに伸ばします。1、2のリズムで足を上げて伸ばし、3、4のリズムでひざを曲げて元の位置におろします。

介護レクリエーション「貯筋体操」イラスト[3]

注意するポイント

片マヒの人は、できる範囲でスタッフに補助してもらいながら健側の足を上げます。

足上げがスムーズにできたら、①上げた足を伸ばしたまま、ふくらはぎの筋肉がグッと伸びるようにつま先を手前に引く、②曲げたひざを抱えるように胸元に引き寄せる、③両足で足上げを行い、①②も両足でやってみる、などの運動にも挑戦してみましょう。

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指の運動です。
1本1本の指をしっかりと伸ばして、順番に①②③の形を作っていきます。

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レクを盛り上げるアイデア①

手をギュッと握る、解き放つようにパッと開くなどしてウォーミングアップをしてから、指の運動を行うとよいでしょう。

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腕の運動です(3回)。

左右の指先を曲げて胸の前でかみ合わせ、1、2、3のリズムで引っ張り合ったあとに脱力させます。

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掌を腕の前で合わせて力を入れ合い、胸の筋肉に力を入れることを意識して3秒数える、などの運動にアレンジしてもいいでしょう。

注意するポイント

片マヒの人は、健側の手でスタッフと指をかみ合わせたり、掌を合わせて力を入れ合ったりしてみましょう。バランスをくずして転んだりしないよう、スタッフは十分注意しましょう。

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バランス運動です(10秒キープ)。
背もたれに寄りかからないように下腹に力を入れ、姿勢を正します。両足のつま先を天井に向けて、ひざを伸ばしたまま広げます。両手を広げて両足とともに引き上げます。そのままの状態で10秒数えます。

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腕や太ももの筋肉、腹筋、背筋を鍛えます。最初は姿勢をキープするのが難しいので、少しずつ時間を増やしていきます。3秒、5秒とキープすることができるようになると、筋力がついたことが実感できます。

注意するポイント

スタッフがフォローしてできる範囲でやるようにしましょう。片マヒの人の横には必ずスタッフが立つようにします。

レクを盛り上げるアイデア②

貯筋体操は、継続して行うことが大事です。一人ひとりのモチベーションを上げるため、「衣服の着脱を自分でする」「トイレまで歩けるようにする」などの目標を個々に設定したり、スタンプカードを作ってスタンプがいっぱいになったら昇給するなどの仕組みを取り入れましょう。

監修/社会福祉法人 世田谷区社会福祉事業団

※本記事は『車いすの人でも楽しめる!レクリエーション50+盛り上げるアイデア100』(誠文堂新光社/2014年5月16日発売)の内容より一部を抜粋・再編集して掲載しています

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