第31回:平成30年度(2019年) 問題67 介護過程

次の事例を読んで、質問に答えなさい。

〔事例:問題66、問題67〕
Jさん(71歳、男性)は20歳から造園業を営んでいた。2か月前に脚立から転落して、右大腿骨頸部骨折(みぎだいたいこつけいぶこっせつ)(femoral neck fracture)で入院した。骨折部位は順調に回復し、下肢機能訓練により杖歩行(つえほこう)も可能であると診断されている。しかし、訓練への参加は消極的であり、入院中は車いすで過ごしていた。退院後は自宅で過ごしたいという希望から、下肢筋力に対する機能訓練で5日前に介護老人保健施設に入所した。
入所後のJさんは、日中のほとんどをベッド上でテレビを見て過ごしている。泄排(はいせつ)に関する移乗を依頼する以外に職員に話しかけることはなく、食事をしていても他者との会話はみられない。Jさんの表情が穏やかなときに歩行訓練に参加を促すが「ああ、うん…」と言うだけで訓練に参加していない。
面会に来た妻によると、Jさんは、「施設で訓練しても歩けるようになるはずはない」と話していたということだった。また、妻は、「仕事が大好きで、仕事ができないことに相当落ち込んでいるようだ」と話した。

〔問題〕
在宅復帰を目指すJさんに対する短期目標を、「外出することができる(1週間)」とした。
短期目標に基づく支援内容として、最も適切なもの1つ選びなさい。

  1. 1
    車いすで20~30分過ごしてもらう。
  2. 2
    歩行器の使用を促す。
  3. 3
    下肢を1日1回外転する。
  4. 4
    トイレへの移乗訓練を行う。
  5. 5
    骨折部位の回復を確認する。
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監修者のご紹介

  • 高野晃伸
    中部学院大学短期大学部社会福祉学科 教授

    高野晃伸

    介護福祉士、介護支援専門員。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などで現場経験を積み、松本短期大学介護福祉学科非常勤助手、名古屋柳城短期大学専攻科非常勤講師を経て、現在は中部学院大学短期大学部社会福祉学科の教授。

    ホームページ|中部学院大学プロフィールページ

    高野晃伸のプロフィール

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