訪問介護員(ホームヘルパー)に転職したい介護職の方が、すぐに使える志望動機の例文を5つ紹介します。訪問介護のお仕事の特徴や施設との働き方の違いを踏まえて、志望動機を書く際のポイントも解説します。

訪問介護員(ホームヘルパー)の志望動機の例文をすぐに見たい方はこちら

訪問介護員(ホームヘルパー)はどんな仕事?

志望動機を作る前に、訪問介護(ホームヘルパー)の仕事内容をきちんと把握しておきましょう。

施設介護と比較しながら、訪問介護のサービスの特徴を紹介します。

〈訪問介護〉サービスの主な特徴 1.利用者の自宅に訪問し、介護サービスを行う 2.資格(初任者研修)が必須で、車の免許もあると◎

1.利用者の自宅に訪問し、介護サービスを行う

訪問介護員は、介護が必要な利用者さんの自宅に訪問し、身体介護・生活援助・通院介助などの介護サービスを行う仕事です。

訪問介護員が担当する介護サービスは、主に以下の3つに分類されます。

  1. 身体介護……食事・入浴・着替え・排泄など、身体に直接触れて行う介助
  2. 生活援助……掃除・洗濯・調理・買い物などの家事援助、処方薬の受け取りなど
  3. 通院・外出介助(通院等乗降介助)……通院や日用品の買い物、官公署への届出などを目的とした外出に必要な介助

実際に訪問先でどのサービスを行うかは、訪問前に、利用者さんやそのご家族、ケアマネジャー、サービス提供責任者などとの相談によって決められています。また、要介護の状況によっても異なります。

2.資格(初任者研修)が必須で、車の免許もあると◎

訪問介護員として働くためには、「介護職員初任者研修課程(初任者研修)」を修了している必要があります。2013年4月1日までは「ホームヘルパー2級」と呼ばれていました。

この資格がないと、身体援助ができないため、訪問介護では必須になっています。

また、施設での勤務と違い、職員が一軒一軒の利用者さん宅を回るため、地方では車の免許も必要です。都内では地域によっては自転車で訪問しますが、真夏の暑い時期や真冬寒い時期、雨の日にも訪問するので、車で回る地域以上に体力勝負な一面もあります。

訪問介護に採用される志望動機のポイント

訪問介護に採用されるためには、あなたの能力や意欲をしっかり知ってもらえる志望動機を書く必要があります。

志望動機の基本的な書き方と、訪問介護の特徴を踏まえた志望動機を書くポイントを紹介します。

志望動機の基本的な書き方

志望動機は、下記の3点を簡単にまとめればOKです。

  1. 結論:なぜその施設に入職したいのか
  2. 経験(きっかけや根拠):どのような経験から、その施設で働きたいと思ったのか
  3. 入職後のイメージ:入職後、その施設でどのような活躍をしたいか

①~③それぞれに、自分の体験や考えをしっかり盛り込み、ほかの応募者と差別化しましょう。

※志望動機の詳しい書き方はこちら『志望動機を書くときの3つのポイント

訪問介護の志望動機を書く際のポイント

志望動機は、訪問介護の特徴をしっかりと把握したうえで、自分がどんなことを実現したいのかをしっかりと書きましょう。採用されたあとのビジョンが具体的であるほど、ぐっと採用に近づきます。

たとえば、志望動機に盛り込むとよい訪問介護の特徴は以下の通り。

〈訪問介護〉志望動機のポイント 1.マンツーマンで利用者さんのケアを行う 2.ご自宅でのケアができる

1.マンツーマンで利用者さんのケアを行う

訪問介護では、利用者さんのご自宅で、決まった時間をフルに使ってマンツーマンのケアを行うことができます。

そのため、施設と比べて一人ひとりにじっくりと寄り添う介護を実践しやすい傾向にあります。

その点をモチベーションにして訪問介護に応募している場合は、ぜひ志望動機で伝えてみましょう。

2.ご自宅でのケアができる

訪問介護では、介護施設と違って、利用者さんが住み慣れたご自宅でのケアを行うことができます。

介護施設の利用者さんは、できるだけ自宅で過ごすことを希望していても、やむを得ず施設に入居しているというケースも少なくありません。その前に、できるだけ長く自宅で過ごせるようにサポートができるのも、訪問介護の醍醐味でしょう。

「自宅でその人らしく過ごすための支援をしたい」といったことを志望動機にも盛り込んでみると、仕事内容への理解の深さがアピールできるかもしれません。

【状況別】訪問介護の志望動機の例文集

〈訪問介護〉 5つの志望動機をチェック!

訪問介護員に応募するための志望動機の例文を紹介します。

1.訪問介護から訪問介護へ転職

私は認知症ケアや拘縮ケアなどより専門的なケア技術を勉強し、幅広いご利用者様に対応できるようになりたいと考えて貴社を志望いたしました。

私はこれまで5年間、訪問介護員として働いてきました。その中では、ご利用者様はもちろん、ご家族にも満足していただけるようサポートすることを目標にしてきました。その方の生活スタイルやこだわりに合わせた生活援助のスキルには自信があります。

今後はさらに身体介護のスキルももっと伸ばしてステップアップしていきたいと考えております。貴社は、研修制度が大変充実していると伺いました。学んだことをすぐに現場で生かせる環境で、もっとたくさんのご利用者様の豊かな生活に貢献していきたいと考えております。

2.介護未経験から訪問介護へ転職

私はこれまでの10年間、義父母の介護を行ってきました。

介護職は未経験ですが、主婦として家事全般を担当してきた経験から、短時間でてきぱきと食事の支度や洗濯などを行うスキルがあります。また、義父母の介護を通じて、高齢者の方が健康で豊かに暮らすために、できるだけ長く自宅で過ごすことの大切さを感じ、貴社の「住み慣れたご家庭での安心した暮らしを支える」という企業理念に強く共感しております。

私は家庭でも身体介護を行ってきましたので、貴社の研修で正しく学び、業務に生かしていけたらと考えております。ぜひ、多くの方が安心してご自宅で過ごせるようサポートをしていければと考え、貴社を志望しています。

3.入所施設(特養・有料老人ホーム・グループホーム)から訪問介護へ転職

ご利用者様の「自宅で過ごしたい」という想いに応えたいと考え、貴社を志望いたしました。

私はこれまで2年間、有料老人ホームで働いてきました。その中でご利用者様から「おうちに帰りたい」という声を頻繁に聞き、ご家族からも「一時帰宅のときに、得意料理を作ったりしてとても生き生きとしていた」と伺うことがありました。

そこで、ご利用者様が安全に自宅で生活するお手伝いがしたいと考え、訪問介護で働いてみたいと希望しています。

前職で働く中で「介護職員初任者研修」も修了しておりますので、もし採用していただけた場合は、できるだけ早く独り立ちできるよう努力してまいります。よろしくお願いいたします。

4.老健から訪問介護へ転職

私はこれまで、介護老人保健施設で5年間の経験があります。

老健では、基本的にチームでご利用者様にかかわることが多く、医師や看護師などの他職種とも連携しながらケアしていくスキルを学ぶことができました。

しかし、私個人のスキルをもっと上げて、どんなご利用者様にも対応できる介護職を目指し、基本的にひとりでご利用者様に対応する訪問介護にチャレンジしたいと考えるようになりました。

訪問介護では自分ひとりで状況を判断し、ご利用者様のご自宅にあるものを利用しながら工夫するなど、施設とは違った環境での介護に取り組めるのではないかと感じております。

自分のスキルを磨き、たくさんのご利用者様に喜んでいただきたいと考え、応募させていただきました。

5.デイサービスから訪問介護へ転職

私はもっと一人ひとりに寄り添う介護を実践したいと考え、貴社を志望しています。

私は、介護職として合計8年の経験があります。5年間勤めた前職のデイサービスでは、レクリエーションや季節のイベントなどを通じて、ご利用者様のやりたいことを実現し、笑顔になっていただくことにやりがいを感じていました。

しかし、デイサービスは慌ただしい面もあり、一人ひとりのご利用者様とゆっくり接することは難しかったため、もっと深く関われる訪問看護の仕事をしてみたいと考えるようになりました。

貴社では、ご利用者様に寄り添い、その人らしさを大切にしたケアに力を入れていると伺っております。これまで培ってきたスキルも生かしながら、ぜひ貴社でご利用者様の生活に貢献できればと考えております。

キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーから一言

訪問介護の志望動機をひとりで考えるのはなかなか難しいもの。より応募先にマッチする志望動機を書きたい人は、転職サポートを利用して、キャリアアドバイザーに相談してみるのもよいかもいしれません。